木次線サイクリング 帰り道

2日間かけて沿線を走り回ったあげく,宿泊の関係で線区途中の油木駅で完了となった木次線サイクリング.トレンクルを格納したら,あとは引き上げの下り列車の到着を待つだけなので,駅前商店で購入した冷え冷えのビールを早速開けて,ホームで走破成功の乾杯です.列車の到着を待つお客さんは他にはいないだろうと思っていたのですが,どこからか鉄道マニアっぽい男性が1名やってきて,一緒に下り列車の到着を待ちます.うーん,浮かれすぎたかな.やってきた下り列車の車内はロングシートがさらっと埋まるくらいの乗客が乗っていました.まぁほぼ全員マニアっぽい感じの人たちでしたけど.

列車はゆっくりと国道に沿って走り,10分ほどで終点備後落合駅に到着しました.芸備線ホームには下り三次行き列車と上り新見行き列車がすでに入線していました.木次線からの乗客は過半数が新見行きに乗り込んだようです.5分ほどの接続時間で新見行きキハ120系の単行列車は時刻通りに発車しました.木次線よりは建設規格がましな芸備線ですが,それでもうっそうとした森の中を線路は左右にくねりながら伸びていて,列車は時々現れる30km/h以下の徐行信号に速度を抑えられながらゆっくりと走ります.備後落合から東城までの区間は列車の運転本数が3往復まで落ち込んでいて,先行きに怪しい物を感じます.東城駅は列車交換可能な設備は残されていましたが,下りホームは閉鎖されていて,実質的には列車交換ができなくなっているのにも驚かされました.これは早めに芸備線沿いサイクリングもやっておいた方がいいかなぁ.その後も列車はのんびりと走り,備中神代から伯備線に入って定刻に新見駅に到着しました.

新見駅からは伯備線の特急「やくも」号の指定券を手配していましたが,当初計画ではサイクリングでこの駅まで到達する予定でしたので,2本後の列車の座席指定券が確保されています.Y原氏が駅窓口で確認したところ,次にやってくる「やくも22号」の座席に空きがあるということで,乗車変更をかけてくれました.ありがたいです.乗り込んだ車両は,基本編成の先頭車の前に連結された中間車の端っこでした.貫通路を塞ぎ板で締め切りにしていますが,何やらすきま風を感じます.まぁ,これも旅情よね.久しぶりに乗った自然振り子式381系でしたが,かつては乗客が酔うと言われた振り遅れもあまり感じず,油木駅前商店で買ったビールを飲みながらしゃべっているうちに,列車は岡山駅に到着しました.

岡山駅では座席指定している最終のぞみ号の発車まで2時間ちょっとの余裕があるので,駅近くの銭湯で汗を流した後,駅前の飲み屋で打ち上げをすることにしました.トレンクルを400円の中型コインロッカーに押し込んだら,西口側にあるらしい銭湯目指して歩きます.大学生時代には何度となく訪れた岡山駅ですが,近年西口側は大改修が行われ,すっかり近代化していました.目指す銭湯は初めて訪れましたが,そこも目の前まで区画整理の波が迫っており,いつまで営業できるのか,と言った風情.

番台を入るとちょっとした飲み屋になっていて,その奥に男女別の入口があるというおもしろい構造の建物でした.お風呂の湯はちょっと熱めでしたが,汗を流してさっぱりします.いやー,銭湯最高.

銭湯を出た後は,駅西口広場の前の「瀬戸内料理・お食事処 飛鳥」で打ち上げです.岡山名物「ままかり」などを肴に,ビールや岡山の地酒などをいただき,すっかり酔っ払いました.次回のサイクリング計画などもちょっと話した気もしますが,記憶がアルコールフラッシュされて少々あやふやです.結局新幹線の時刻直前まで飲んで撤収です.

新幹線は車室後方の角席を指定していて,そこにトレンクルを置くつもりでしたが,列車に乗り込んでみればそこには別のお客さんの自転車がすでに置いてありました.さて,どうしたものか,と思いましたが,荷棚にトレンクルを上げてみれば,問題なく置くことができました.さすがはトレンクル.新幹線車内では基本爆睡で時間を過ごします.やっぱり東京まで3時間半はちょっと遠いですね.

新横浜駅でY原氏と別れ,横浜線・田園都市線経由で青葉台へ帰還,駅から自宅まではトレンクルで自走しようかと思いましたが,疲れに負けてタクシーで帰宅しました.

木次線サイクリング 2日目 その2(出雲横田-三井野原-油木)

【出雲横田駅】

【出雲横田】 宍道起点:52km340m 標高:335m60

神社を模した立派な駅舎の入り口に架けれた注連縄が特徴的な駅.宍道方からの列車の大半は当駅で折り返し,備後落合方への列車は臨時列車の奥出雲おろち号を除けば3往復のみである.

宍道方

備後落合方

近年になって駅脇には雲州そろばん伝統産業会館の大きな建物が建てられ,駅前広場も再整備されて駅へのアプローチは大きくイメージが変わったが,駅舎そのものは入り口脇に立てられていた腕木信号機が無くなった程度で,変わっていない.

【出雲横田駅-八川駅】

だらだらと自転車を展開し,列車の車窓から見た坂道を思い出して憂鬱になったりしつつも,まずは次の八川駅目指して走り始めます.線路に沿った道もあるのですが,小さな山を巻いた遠回りなコースになるので,今回は走行距離短縮のため国道走行を選択.駅前から宍道方へ少し戻った先で踏切を渡り,国道314号へ出ます.平らに見える国道は,それでもやっぱりうも微妙な上り坂になっていて,なかなか調子よく走る,というわけにはいきません.フロントギアの歯数を変えて直線区間での巡航速度が増したY原氏に置いて行かれたり,上り坂で追い抜いたりしているうちに,八川駅に到着です.

【八川駅】

【八川駅】 宍道起点:56km250m 標高:388m70

三井野原のサミットへ向けて急勾配を登り始める手前,出雲横田の町外れにある簡易委託駅.

宍道方

備後落合方

八川駅の待合室には,このあと到着する「奥出雲おろち号」に乗車するのであろう親子連れがいました.何となく気恥ずかしいので,そそくさと駅舎とホームを撮影して出発します.

【八川駅-出雲坂根駅】

相変わらずだらだらとした上り坂が続く国道を,ひーひー言いながら走ります.追いかけてくる「奥出雲おろち号」を撮影するために,国道と線路が大きく離れるところでは急ぎめに走るため,相当にきついです.八川駅の発車時刻を参考に通過時刻を予想しながら走り続け,本当はもう少し先の桜並木まで行きたかったのですが,間に合いそうにないのでその手前の踏切脇でやってくる列車を待ちます.ぎりぎりを狙ったはずですが,実際に列車がやってくるまでには5分以上の余裕があり,あれこれとアングルに悩むことになりましたが,結果から言えばあまり良い写真は撮れませんでした.

撮影が済んだら,再び国道の上り坂を走ります.気のせいではなくだんだんと勾配がきつくなり,自転車を押してあるく区間もだんだんと長くなります.

昨日バスの車窓から見た土産物店を過ぎ,思いがけないところに設けられている別口の「延命水」水汲み場に驚いたりしながら走り続けること30分,何やら自動車の駐車スペースなどが整備されて以前とはずいぶん雰囲気が変わった,出雲坂根駅に到着しました.

【出雲坂根駅】

【出雲坂根駅】 宍道起点:63km320m 標高:564m60

Z字状線形のスイッチバックと,駅に湧き出る「延命の水」で有名な駅.かつては駅構内のホーム脇に湧き出していた延命水の水飲み場は,駅舎整備により駅構外に移され,かつての風情は失われている.構内には上りホームと下りホームが設けられており,列車交換も可能な線形になっている.

宍道・備後落合方

折返線終端方

宍道方から来た列車は駅停車後に進行方向を変えて折り返し線まで進み,再度進行方向を変えて備後落合へ向けて走って行く.
出雲坂根駅構内に売店が設けられているほか焼き鳥の出店などもあって,ちょっとした観光地化していました.一日に着発する列車は上下4往復しかありませんので,目当てにしているお客さんは自動車でやってくる観光客なのでしょう.そんな観光客が延命水を汲みに構内に立ち入ってくるのは困るのでしょう,延命水の水汲み場も駅構内の外へ移されていました.売店でちょっとした漬け物やゆで卵,切り売りしていたメロンなどを買っていたら,横でスイカを切っていたおばさんが,売り物の切れ端をくれました.甘くて水分が多くてありがたかったです.

【出雲坂根駅-三井野原駅】

そんなこんなで15分ほど休憩したら,いよいよ最後の区間である三井野原駅へ向けて出発します.駅を出てまっすぐ峠へ向かう道路の遙か上方を,ループ橋が横切っているのが見えて,くらくらしてきます.相変わらずちょっと漕いではだらだらと歩く,を繰り返しますが,さすがに近年になって設計施工された国道だけあって,緩い勾配が連続的に続く線形になっていて,これまでの道路と比べれば走りやすい感じです.

ループ橋の途中で記念撮影したりしながらだらだらと登り続けて,思ったよりも早く先ほど出雲坂根駅から見上げていた三井野大橋の手前にある道の駅「奥出雲おろちループ」に到着しました.
時刻は13時をまわったところで,ちょうど良いタイミングと,ここで昼食を採ることにしました.汗だくでホールに入るのも気が引けたのと,建物のエントランスにちょうど良いテーブルが置かれていたので,トレンクルを脇に止めて屋外で山かけ蕎麦をいただきました.先ほど出雲坂根駅で購入した奈良漬けとゆで卵も一緒に食べると,ちょうど良い塩分補給になりました.しばしまったりしたら,三井野原駅へ向けてラストスパートです.

目もくらみそうな高さの三井野大橋を渡り,分水嶺をめざしてさらに坂道を登ること5分,島根県と広島県の県境であり,斐伊川水系と江の川水系を隔てる分水嶺である,標高727mの最高点に到達しました.いやー疲れましたが,なかなか達成感があります.記念撮影をしたらあとは下り坂を降りて,三井野原駅へ向かいます.昨日バスを降りた踏切脇を過ぎて,ようやっと三井野原駅に到着します.時刻は13時20分,出雲横田を出たのが10時50分頃ですから,2時間30分で標高差約400mをよじ登ってきたことになります.いやー,これで全線サイクリングで繋がりました.よかったよかった.

【三井野原駅】

三井野原駅で駅舎を撮影していると,ちょうど良いタイミングで,先ほど撮影した「奥出雲おろち号」が備後落合で折り返して戻ってくる時刻になりました.踏切脇へ移動して,やってくる列車を撮影します.ここから乗り込むお客さんもいるようで,列車は1分ほど停車した後,ゆっくりと分水嶺へ向かって発車していきました.
【三井野原駅-油木駅】

このまま三井野原駅で帰りの列車を待っても良かったのですが,乗車予定の上り列車の到着時刻にはまだ30分以上の余裕があります.これはもうダウンヒルを楽しむしかないだろうということで,油木駅までもう一駅サイクリングを楽しむことにします.昨日一回走っていて勝手もわかっている下り坂を,心置きなくすっ飛ばします.

もう爽快の一言に尽きます.15分ほどであっという間に油木駅に到着して,これでサイクリングの全行程が終了ということになりました.駅前でトレンクルを畳んだら,あとはお楽しみの調達にトライします.

じつは油木駅までサイクリングで戻ってきたのには,ダウンヒルを楽しむほかにもう一つ重大な目的がありました.昨日油木駅前を通った際に,駅前広場に建つ商店とおぼしき建物の前におじいさんが一人,店番をするでもなく座っていて,その商店ではお酒が売られているように見えたのでした.これは帰りの車内で飲むビールをここで調達できるかもしれない,ということで油木駅まで足を伸ばしたのでした.今日は店の前におじいさんの姿は見えませんでしたが,お店に入ると呼び鈴が置いてあり,ボタンを押すと程なくおじいさんが出てきました.目論見通り,冷蔵庫ではビールが冷えており,おつまみのかっぱえびせんと一緒に350ml缶6本をゲットしました.いや,これは作戦勝ち大成功でしょう.こんなところで冷え冷えのビールが買えただけでもありがたいのに,おじいさんは代金を少しおまけして下さいました.何だか申し訳ない感じです.

駅ホームで列車を待ちながら,早速買い込んだビールで乾杯です.いやー,五臓六腑に染みこむというか,最高の気分だったのは言うまでもありません.夏のサイクリングは炎天下で厳しいものがありますが,サイクリング終了後のビールの旨さは格別ですね.

木次線サイクリング 2日目 その1(宿-備後落合~出雲横田)

比婆山の麓で明けた二日目,昨晩はあれこれと調べ物をしているY原氏を放ったらかしにして早寝したのですが,疲れが取れているのかいないのか微妙な状況です.

宿の入口に飾られていた「ヒバゴン」の絵

不思議な作りのお部屋でした

いつもなら朝風呂にでも行こうという元気が出そうなものですが,今日はそのまま布団でだらだらとしてしまうあたり,やっぱり疲れが取れていないのでしょうか.まぁ,朝風呂に出かけていったY原氏が「お風呂場閉まってたよ~」と戻ってきたので,だらだら寝ていて良かったと言えばそうなのですが.

朝ご飯.ご飯食べ放題で美味しくいただきました

というわけで,昨晩と同じ食堂で朝食をいただいたら,身支度をして出発します.

本日も昨日同様よく晴れていて暑そうですが,まぁ雨が降るよりは良いでしょう.宿の前の駐車場でトレンクルを整備したら出発です.…うう,早くもお尻が痛いです.

本日の予定は,ここからまず備後落合駅まで行ってしまって,とりあえず備後落合~出雲横田間および三井野原~備後落合間のサイクリングを完了させます.その後,木次線の列車で備後落合駅から出雲横田駅まで戻り,そこから改めて出雲横田~三井野原間のサイクリングをやっつけて,晴れて全線サイクリング完了,ということにしました.いや,全線サイクリングも完了するし,木次線にも乗れるし,これは一石二鳥と言っていいのではないでしょうか.

そんなわけで,まずは備後落合駅へ向けて国道314号線を下ります.

とりあえずしばらくは下り坂が続きます

いやぁ,スタートから下り坂というは良いものですね.朝の爽やかな空気の中を西条川に沿って颯爽と走ります.

やがて芸備線の平行国道とのT字路に行き当たります

途中木次線の線路と2回ほど交差すると,やがて国道183号線とのT字路を案内する青看が現れます.その近くには「広島空港 →103km」なる看板もありましたが,いや,100km先の空港を案内しますかねぇ.

広島空港まで103km…,案内する意味ありますか?

そんなことを思いながら走っていると,Y原氏のトレンクルに不具合が発生したようで,スローダウンして止まってしまいました.実は,Y原氏は今回のサイクリングに合わせて,フロントのチェーンリングの歯数を増やすという裏技を施工していたのですが,施工後の調整がちょっと甘くてチェーンの張りが緩かったようで,走行中にチェーンが外れてしまったようです.

チェーンの掛け直し中.切れてなくてヨカッタ

交差点の路肩でそそくさとチェーンを掛け直し,国道183号線をしばらく走ると,備後落合駅に到着です.

駅が見えました

【備後落合】

【備後落合駅】宍道起点:81km942m 標高:451m60

中国山地のただ中にある木次線の終点で,芸備線との接続駅.構内には冬季の夜間滞泊車両を留置するための車庫なども備え,多くの職員が勤務する要衝であり,かつては構内の待合室内には売店もあり名物「おでんうどん」が販売されていた.木次線CTC化により駅は無人駅となり,駅前の坂を下ったところにあった「国鉄職員指定宿泊所」の旅館も店じまいしている.

備中神代方

広島・宍道方

備後落合駅に到着したのは8時ちょっと過ぎで,木次線の上り始発列車は9時20分発なので,1時間ほどの待ち時間があります.トレンクルを輪行袋に収納した後は,駅ホームをうろついて構内見学です.8時15分には三次方から芸備線の列車が到着しました.木次線の下り1番列車と接続を取った後,三次方へ折り返します.乗客は1名だけで木次線に乗り継ぐようです.9時7分になって木次線の下り1番列車が到着しました.

木次線と芸備線のキハ120系が並びました

車両が2両並んでちょっとだけ構内が賑やかな感じになりますが,乗客はほとんど居ません.芸備線三次行きが9時13分に出発していった後,木次線の木次行き下り始発列車が発車します.発車前に車内を巡回していた運転士さんが,「日付が古いけど」と言いながら,トロッコ列車の乗車記念カードをくださいました.そんなサービス満点の列車ですが,乗客は我々を含めて3名のみで寂しい限りです.

列車は備後落合を出ると,先ほど我々が通った国道の合流点付近までしばし下った後,三井野原駅の先の分水嶺を目指して急勾配を登ります.細かなカーブを右に左に切りながら,30‰の急勾配区間をゆっくりと走ります.昨日立ち寄った油木駅,三井野原駅と乗降客は無いまま列車は分水嶺を超えると,今度は木次駅へ向かって下り一方の線形になります.

うえぇ,後であそこ自転車で走るんですか!!

途中,国道314号のループ橋を見渡す箇所では徐行サービスしつつ,ゆっくりと30‰の下り勾配を降りて,出雲坂根駅の手前(上?)でスイッチバックして進行方向を変え,出雲坂根駅に到着します.

出雲坂根駅の上段のスイッチバック点に到着

残念ながら交換列車もなく停車時間はわずかで,再びスイッチバックにより進行方向を元通りに戻して,さらに出雲横田へ向けて坂を下ります.…ってこの後,この坂道を自転車で登るんですよね….気が遠くなりそう.そんなこんなで1時間ちょっとかけて10時26分,定刻に列車は出雲横田駅に到着しました.かつてはホームを切り書いた踏切で本屋側ホームに渡ることができたのですが,CTC化に伴ってホームの備後落合方の外れに新たに警報器付きの踏切道が新設されたため,本屋へ線路横断するのが遠くなっていました.やれやれ.簡易委託の駅窓口で横浜までの切符を購入しましたが,経路の第一候補は当然宍道回り,第二候補は三次・広島回りで,ちょっと発券に手間取りました.まぁ,当然ですよね.無事,三井野原から備後落合・新見・倉敷回りの横浜までの乗車券をゲットしたら,駅前でトレンクルを再展開します.

木次線サイクリング 1日目 その3(三井野原-油木~備後落合)

【出雲横田駅-三井野原駅】
Y原氏が設定した行程表では,本日このあと,三井野原駅までの峠を越えてさらに先,油木駅と備後落合駅の中間にある宿に19時に到着すべく,サイクリングを続ける予定になっていました.しかしながら,ここから宿までは鉄道距離でも25km近くあるうえ,ここからの標高差が400m近くある峠を越えなければならず,さらに既に時刻は17時近くになっていて木次駅から備後落合方への最終列車は出発した後という厳しい状況に追い込まれていました.そこでY原氏があれこれと調べて,妙案を捻り出しました.曰く,出雲横田駅から三井野原駅まで路線バスで進み,三井野原駅から宿までは下り坂を転がり落ちる,というものです.ラッキーなことに,一日何本もない路線バスがちょうど都合良く間もなくやってくることになっているそうで,これ幸いとトレンクルを折りたたんで乗り込みの準備をします.果たしてやってきたのは奥出雲交通のバンを使用した路線バス.予定時刻より数分遅れて到着した車内には,学校から帰るのであろう高校生が2人乗っていました.
路線バスは出雲横田の町内を回った後は国道314号を三井野原を目指して進みます.八川駅を過ぎた先で高校生は降りてしまい,後は我々だけの貸し切り状態でおろちループ橋を登り,30分ほどで三井野原駅に到着しました.駅手前の踏切を渡って三井野原の集落へ向かうバスを降りると,再度トレンクルを展開して宿まで向かう準備をします.

【三井野原駅】

【三井野原駅】 宍道起点:69km650m 標高:726m00

宍道方

備後落合方

中国地方最高標高にある無人駅.駅周辺にはスキー場があり,その昔は線内を走っていた急行「ちどり」がオンシーズンに臨時停車していたほか,広島方面から当駅終着のスキー臨時列車が運転されていたこともありました.駅舎は最近建て替えられた綺麗な建物になっているほか,構内には気象観測点も設けられています.

【三井野原駅-油木駅】
三井野原駅から備後落合駅へ向けては基本的に下り坂が続きます.三井野原の集落外れの駅前から国道へ出るのにコースミスして,ちょっとスキー場の麓を彷徨ったりしましたが,国道に出てからはよく整備された2車線の国道を転がり下ります.

けっこうなペースで走っていたところ,途中で最終の上り列車が道路沿いの線路をあえぎながら上ってきましたが,調子よく走っていたため自転車の制動が間に合わず,ろくな写真が撮れませんでした.

残念.国道から少々離れたところを走る木次線の線路を眺めながら,停車場接近票などを頼りに油木駅を探しながら走り,30分ほどで油木駅に到着しました.

【油木駅】

【油木駅】宍道起点:75km290m 標高:590m20

宍道方

備後落合方

駅舎が解体され,かつて駅舎を挟むようにそびえていた大木だけが寂しげに駅前広場に残ります.かつては列車の行き違いが可能な交換駅で,ラッセル車やスキー臨時列車が運転される年末から2月末の間だけタブレット閉そく器が設置されて運転取扱を行う特殊な駅でした.

ホームの宍道方に残るタブレット授器の足場

細いホームの中央に設けられた上屋は交換設備の撤去後に拡幅増築され,ちょっとした待合室として使用されています.

行き違い線廃止後に増築されたホーム待合室

【油木駅-本日のお宿】
油木駅から本日の宿泊先となる「比婆山温泉 熊ノ湯旅館」まで,さらに国道314号線を下ります.よく整備された2車線道路が続きますが,沿道には「ここから走行注意 レベル4」なる不思議な看板が立てられていたりして,荒天時にはいろいろと危ないことになるようです.油木駅からさらに20分ほど走って,旅館への到着予告時刻の19時より少し早く,どうにか到着することができました.我々の他にも数組の宿泊客があるようですが,旅館はひっそりと静まりかえっており,玄関から声をかけても応答がありません.結局Y原氏が上がり込んで宿の人を呼び出してきてようやっとチェックインしました.

【熊ノ湯旅館】

熊ノ湯旅館

古き良き民宿の風情の漂う温泉旅館で,旅館の入り口に置いてあったパンフレットによれば,昭和49年開業とのこと.宿の裏手を木次線の線路が通っていますが,残念ながらトンネル区間となっており列車を見ることがはできません.お風呂は少々熱めの温泉でしたが,ゆったり浸かることができて疲れた体を癒やす事ができました.お風呂を出て小休止したら夕食です.よく冷えた瓶ビールをお供に,すき焼き風の鍋を頂きました.いつもならビールをしこたま頂くところなのですが,風邪気味で体力が消耗していたこともあって,Y原氏のペースには付いていけず控えめにいただきました.

食事を終えたらもう体力的にも限界が近く,あとは崩れるように布団に倒れて就寝と相成ったのでした.

木次線サイクリング ちょっと寄り道 その2

寄り道その1に引き続き,フィルムライブラリをあさってみました.

2019年8月17日 木次駅

2000年頃 木次駅

本文にも書きましたが,木次駅から歩いて30分ほどのところに「おろち湯ったり館」という温泉施設が古くからあった関係で,長期休暇中の貧乏旅行で木次線に乗った際には,よく木次駅で下車して一風呂浴びたものでした.駅舎そのものはほとんど変わっていませんが,当時駅前にたくさんたむろしていたタクシーは,先日訪れた際には一台も居ませんでした.そういう時代なのでしょうか.

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木次線サイクリング 1日目 その2(木次-出雲横田)

【木次駅】

木次駅 宍道起点:21km120m 標高:40m30

木次線の中核駅で,路線を管轄する木次鉄道部が置かれるJR直営の有人駅.構内には車両基地も設けられています.平成の市町村大合併で成立した「雲南市」(って中国かよ)の名称の入ったトロッコ列車の宣伝が,駅舎正面に大きく掲げられています.

駅舎内の改札口.木次駅を境に運転本数が大きく減るんですね

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木次線サイクリング ちょっと寄り道

学生時代に何度か訪れた木次線.全線乗って備後落合方へ抜けてしまうと,その先の接続が良くないこともあって,同時期に足繁く通った因美線に比べると,その訪問回数は少なめです.そんな木次線で撮影した往事の様子をフィルムライブラリからちょっと引っ張り出してみました.

2003年12月30日 岡山駅 ムーンライト八重垣

多客臨時列車で大阪駅始発の夜行快速列車「ムーンライト九州」「ムーンライト山陽」「ムーンライト高知」「ムーンライト八重垣」が走っていた頃,木次線に乗りに行くのに重宝したのがムーンライト八重垣でした.確か岡山まではEF65の牽引でムーンライト高知と併結運転,そこからDD51牽引で伯備線経由で出雲市を目指す列車は,時にはB寝台車を連結した豪華な夜行快速列車でした.

岡山では分割,機関車交換のために長時間停車を利用して,駅前のコンビニへ買い出しに出かけたことを思い出します. (続きを読む…)

木次線サイクリング 1日目 その1(宍道-木次)

【宍道駅】

宍道駅 宍道起点:0km000m 標高:4m40

学生時代から散々と利用した宍道駅.豪華寝台列車瑞風の運行開始に伴い駅舎にも多少手が入ったようですが,外観は昔からあまり変わっていないように思われます.以前は2本あった島式ホームは,木次線の発着に使用されていた山側の1本(4・5番線)が廃止されて,木次線は旧山陰線下り1番線である3番線からの発着となっています.タイミングよく出雲市延長運転の「奥出雲おろち号」がやってきました.3番線に到着後,折り返して木次線に入ります.駅の松江方の留置線には首都圏色に塗られた車両を含むキハ120系2両編成が留置されていました.さて,今回のサイクリング中に首都圏色のキハ120の走行シーンを拝むことはできるのでしょうか. (続きを読む…)

木次線サイクリング アプローチ

朝4時に目覚まし時計が鳴り起床.週半ばにひいた風邪が治りきっておらず咳がが止まらない状況ではあるけれど,熱があるわけでもないのでとりあえず出発します.昨日のうちに展開しておいたトレンクルに跨がって,十日市場駅へ向かいますが,駅手前の上り坂では早くも息切れして自転車を押す始末に.…この体力の低下具合はまずなぁなどと思いながら,4時40分過ぎには十日市場駅に到着. (続きを読む…)

大盛りイタリアン

今日も今日とて空港メシ.まぁ選択の余地はあれこれとあるのですが.そうは言ってもアメリカですからねぇ.というわけで本日やってきたのは,Romano’s Macaroni Grill

このお店,テーブルクロスのかわりに大きな模造紙をテーブルに引いてくれるのですが,さらにクレパスも数本付けてくれます.落書きしてもいいよ,ということなんでしょうかね.

というわけでオーダーが通った後には,突き出し(?)のパンとオリーブオイルとともに,クレパス数本がやってきました.周囲に日本語の分かりそうな人がいないことを確認して,模造紙に図を書いて今晩の作業の確認をしたりします.・・便利といえば便利です.

本日のオーダーは,野菜に植えてきているので,シーザーサラダと適当にチョイスしたパスタ.いや,パスタなんて滅多に食べないから,メニューの内容が読み取れてもそれが何だか分からないんですよね.想像通り,シーザーサラダはそれなりの大きさで,一人で食べればお腹いっぱいになるサイズ.とりあえず同僚とシェアします.

パスタの皿はさらに大きく,いや,これも数人でシェアした方がよかったかな,というボリュームでした.まぁ,美味しく一人でたいらげましたけど.

食後はまぁ、いつも通り夜間作業.待ち時間が結構長くて,疲れます.

夜業が終わってホテルに戻ってきたら,いつも通り,当夜作業のデータを整理しながらジャーキーを食いちぎりつつビールで一服.出張も長くなれば,室内のキッチンにもだいぶ生活感がでてくるってもんです.うーむ,だいぶ飲みましたね.在庫は大丈夫かしら.というわけで,データ整理が完了したら,ベッドにひっくり返ってひと眠りです.